燃えよ剣05

分 倍 河 原面の男は、凝然《ぎようぜん》と立っている。縁側に、である。爛《らん》と光る黄金の巨眼をこちらにむけ、身動きもしない。（ふん、お...

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燃えよ剣06

月と泥どこまでも、あぜ道がつづく。歩きにくい。土方歳三と沖田総司は、這うようにして敵のいる分倍橋に近づいた。空は海のように晴れた星月夜なのだ...

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燃えよ剣07

江 戸 道 場柳町の坂をのぼりきったところ、そこに近藤の江戸道場がある。このあたりは、緑が多い。ずっとむこうには水戸殿の屋敷（いまの後楽園）...

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燃えよ剣08

桂 小 五 郎「あれなるは、当道場門人｜戸張節五郎《とばりふしごろう》」と、近藤は七里研之助に紹介した。戸張とは、代人の桂小五郎のことだ。「...

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燃えよ剣09

八王子討入り——歳《とし》の鬼あし。といえば、日野宿かいわいで歳三の少年時代を知る者なら、たれでも知っている。この男...

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