半世紀近くにわたって北陸と関西とを結んできたＪＲの特急「雷鳥」が１２日、ダイヤ改正で廃止されることになり、１１日朝、ＪＲ金沢駅では、大勢の鉄道ファンが最後の上り列車の出発を見送りました。
北陸と関西を結ぶ特急「雷鳥」は、昭和３９年１２月から運行が始まり、昭和６３年のピークには１日に２０往復が運行されていました。しかし、車両が古くなったことや、平成７年から新型の特急「サンダーバード」の運行が始まったことなどから利用者が減り、去年には金沢と大阪を結ぶ１日１往復のみとなり、１２日のＪＲのダイヤ改正で廃止されます。１１日朝のＪＲ金沢駅のホームには、午前７時１０分に出発する大阪行きの最後の上り列車を一目見ようと、およそ３００人の鉄道ファンが詰めかけました。発車の汽笛が鳴らされると、鉄道ファンたちは最後の雷鳥の姿を収めようと、一斉にカメラのシャッターを切っていました。石川県白山市の男性は「雷鳥の名前がなくなるのはさみしいです。時代の流れですが、昔ながらの列車が一つ一つ消えていくのは何とも言えない気分です」と話していました。折り返しの最後の下り列車は、午後５時すぎに大阪を出て午後８時すぎに金沢に着き、雷鳥は、その歴史に幕を下ろします。
